学院の中期経営計画書に理事長から「ご挨拶」を寄稿して欲しいと頼まれたので、こんなことを書いた。
ご挨拶
理事長として一言ご挨拶を申し上げます。
「計画」というと、達成目標を数値的に掲げて、それが達成できたかどうか査定するというのが近年の解釈ですが、私はそれだけではないと思っています。もしそうなら、私たちは自分たちが過去に設定した枠組みの中から出ることが許されないからです。
でも、現実は決してこちらの計画通りには推移してくれません。必ず思いがけないことが起きる。その思いがけないこと、予測もしていなかったことに適切に対処できるのが「出来のよい計画」だと私は考えています。個人的な定義なので、一般性を要求する気はありませんが、私はそう思います。
この先世界がどうなるか、日本がどうなるか、確かな見通しを語れる人はどこにもいません。
95年の震災のときに私は在職中でしたが、発災の時点で、神戸女学院をこの先どう再建するのか、計画を立てることは不可能でした。まず瓦礫を片付ける。足元の石ひとつを拾うところから始めるしかなかった。でも、その作業のために一人また一人と教職員が集まり、学生院生たちが集まり、気がついたらキャンパスはまた生き返っていた。再建計画はなかったけれど再建の意志はあった。
計画が豊かな成果をもたらすのは、そこに強い意志がある場合だけです。みなさんが強い意志を持っているものと私は信じております。
(2026-06-18 10:10)