稽古始めと打ち初め

2010-01-11 lundi

「稽古始め」に続いて、「打ち初め」。
12 月 19 日からの「忘年会シリーズ」が年が明けて「新年会シリーズ」に雪崩れ込み、それがようやく一段落する。
この間、参加した宴会が12。そのうち私の家で開いた宴会が7つ。
宴会の翌日、ゴミ捨てのときに「空き缶、空き瓶」の日は腕がちぎれそうになる。
空き瓶の数では『リービング・ラスベガス』のニコラス・ケイジに負けない。
近所の人が見たら「強度のアルコール依存症」にしか見えないであろう。
「打ち納め」のときに、「この家は空いてる雀荘より混んでますね」と言われたが(ロジカルである)、宴会のようすを見れば「この家は空いている居酒屋より混んでますね」と言われそうである。
40数名が15畳ほどのLDKにぎっしりと詰め込まれる。
もちろんLDKにはソファーや炬燵やビデオが置いてあるわけだから、実質的には10畳くらいのスペースに40名が詰め込まれているのである。
「通勤ラッシュ時の山手線車中の中で宴会をしている人々」を想像していただければよろしいかと思う(困難であろうが)。
あるいは何度も使ういささか不謹慎な喩えを借りれば、「酒と食べ物が潤沢な難民キャンプ」を想像していただければよろしいかと思う(これはさらに想像が困難であろうが)。
ほんとによく床が抜けないものである。
「打ち初め」は参加者が少なく、2卓のみ(これで少ないというべきか)。
カゲウラくんが最初に来て、「あれ、ぼくが最初ですか?」ときょろきょろしている。通常はかんきちくんか画伯が一番乗りなのである(必ず定刻よりフライングしてくる。それだけ「入れ込んで」いるのである)。
第二号はなんとタムラくん。
よい傾向である。
クロダくんは修論追い込みで参加できませんと涙ぐんだメールが来た。
立場上「修論なんかほっといて、来いよ」とは言いにくい。
かんきちくんが渋滞で遅れて 30 分ほど遅刻して到着。
4人揃ったので、静かに始まる。
タムラくんが自摸る前に考え、自摸ってから考えるので、たいへんゆっくりゲームが進行する。
「静かですね」と誰かが言う。
画伯がいないからだよ、と全員が異口同音に応じる。
なんで画伯はいないんですか。だって、来週の月曜から個展じゃない。いま必死になって絵を描いているところで、「麻雀なんかしている暇がオレにあるわけないだろ!」って。だいたい描いた絵をぜんぶミラノに置いて来ちゃったんだからさ。こんどは全部新作ですよね。むりするよね。むりよ。だから心臓止まっちゃうんですよ。でも、いないと静かでいいね。
ピンポ〜ン。
誰?
画伯です。
ぎゃぼ。
今日のために前日も午前中も必死で絵を描いて、「そんな必死な自分に、ちょっとだけご褒美をあげてもいいと思って」というエクスキューズとともに麻雀打ちに来たのである。
さすが。
そこにジロちゃんが来て、ドクターがひさしぶりに登場して、ヒラオくんがラグビー観戦のあとにやって来て。これで2卓成立。途中でタムラくんが帰るのといれちがいに奈良の仕事を終えた140Bオーサコくんが来る。
打ち初めの「上がり初め」は総長。「勝ち初め」も総長(ぐふ)。
二半荘目はわずか一手の失着でビリ。
原点で二位、南二局のとき、門前混一色聴牌。北と三ピンのシャボにとるか、一、四、七ピンの三面チャンにとるか、一瞬迷って、待ちの多い方にして立直したら、一発で北を自摸ってきた。そのまま流局。
この一手、打ち間違えなければ「立直、一発自摸、門前混一色、中、白、北、三暗刻」でトリプル・・・惜しいことをした。
というわけでひさしぶりにこのときドベを喰らい。結局、4半荘で2勝。勝率5割。
とりあえず2010年シリーズの暫定勝率二位(一位は3の2のヒラオくん)。
画伯はぼくといっしょの同率二位。
「4の3で、勝率7割5分の予定だったんだけどなあ」と神をも畏れぬ発言をしておりました。
個展の成功をお祈りします。
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