恒例煤払いの儀

2007-12-28 vendredi

今年の煤払いはゑびす屋さん率いる「煤払い部隊」が登場して、一気に片付けることになった。
キヨエ&マサコの家事プロの二人を司令塔に、ウッキーとヒロスエがアシスタント。
引っ越してまだ4ヶ月だから、家具を動かしたときに「げ」と叫んで・・・というようなことは起こらないので、掃除はわりと簡単である。
まずヒロスエ自作のショートケーキを食べて、みんなでほっこりした気分になる。
1時半スタートで目標は5時終了。
本棚の埃を払い、水回りをきれいにして、床を拭き、窓ガラスを磨き、冷蔵庫の中の「賞味期限切れ食品」の山を棄てる。
聞くところではハウスダストの3分の1は剥落した人間の皮膚だそうである。
私の家に登場した人々の延べ人数はこの4ヶ月でおそらく300人というところであろう。
その方々の剥落した細胞が積もり積もっているわけである(その過半は甲南麻雀連盟会員と甲南合気会会員のものである)。
さくさくと仕事が進んで、予定通り日が落ちることに煤払い終了。
例年であればひとりで3日がかりなのであるが、それが半日で終わってしまった。
台所なんかぴかぴかである。
ありがたいことである。
煤払い部隊のみなさんはどなたも自分の家の煤払いはまだこれからで、私の家のお掃除を優先してくださったのである。
お礼に秘蔵のワインを取り出して、乾杯。
トニー・ジャーの話題になったら、誰も見てないという。
合気道家がそれでは困る。
とりあえずあ『トムヤムクン!』を取り出し、「腕折り足折り首折り連続50人」という場面を再生して、みんなで感嘆する。
続いてジョン・ウォーターズ師匠の話になるが、これまた誰も見たことがないという。
困ったものである。
ご飯の前に『ピンクフラミンゴ』はどうかと思ったので、口当たりのよいところで『クライベイビー』のジョニー・デップをお見せする。
不良がよい子で、よい子がワルモノというたいへんにわかりやすいジョン・ウォーターズ世界である。
小津安二郎とジョン・ウォーターズは私が「師匠」の称号を冠してその名を呼ぶただ二人の監督であるが、本邦ではあまり評価する人がいないことが残念である。
ゑびす屋さんは合コンに行ってしまったので、残りの4人と石焼きステーキを食べに行く。
なかなか美味しい。
家にもどり、さらにワインを飲みつつ歓談。
気がつくと10時半。
結局掃除している時間よりも宴会している時間の方が長かった。みなさん、どうもありがとう。また来年もよろしく。
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