京都のつぎは北河内

2006-06-08 jeudi

水曜日はオフのはずなのだが、仕事が入るので忙しい・・・という話を毎週書いているが、今週の水曜日は精華大学のアンテナ・ショップ(っていうのかな)京都四条のshin-biで「超・一般教養講座」講演。
例によって何も考えずにふらふらとでかける。
少し早めについたらまだ会場設営中だったので、1Fのカフェに行く。
フランスのカフェみたいに籐椅子と大理石もどきの石のはめこみテーブルが通路に向いて並んでいる。
なんとなく勢いで「カンパリソーダ」を注文してしまう。
ほんとうは「モナコ」(カンパリを生ビールで割ったもの)を飲みたかったのだが、日本では見たことがない。
美味しいんだけどなあ。
こっそりお酒を飲んでいると基礎ゼミ生のM野くんが通りかかる。
わざわざお金を払って私の講演を聴きに来たのである。
なんともったいないことを。
私の話なら大学で飽きるほどただで(というより前払いで)聴けるのに。
ほろ酔い機嫌になったところで会場へ。
アメリカのシンシナティから一時帰国している伊藤愛子さんが来ている。
どうして伊藤さんがここにいるのかを書きだすと長くなるので割愛。
講演タイトルは「記憶・時間・同期」というものであったが、もちろんそんな話にはならない。
中学生も聴きに来ているし、一年の基礎ゼミ生もアメリカから来た元ゼミ生もいるのである。
そんな他人行儀な話をするわけにはゆかない。
江戸城の風水の話や、幸運を呼ぶネックレスの話や、ヴォーリスの建物の「謎」の話といった小咄をつなげておしまい。
あの二人の女子中学生は神戸女学院大学に志願してみようかという気になってくれたであろうか。
7時スタートで講演と質疑応答とサインで9時近くまで。

それから精華大学のスタッフのみなさん、本願寺のフジモトさん、伊藤さんと打ち上げ。
丸太町の町家のような料理屋さん。ふつうの民家の六畳と三畳の部屋と台所の半分が客席になっていて、奥の台所でつくった料理を部屋で食べる。
二時間近くしゃべったあとなので生ビールが美味しい。
須川さんはじめ精華大の女性スタッフはみんな若くてアクティヴで魅力的である。
どこでもこういう手作りの「ネットワーク系」のお仕事はもう圧倒的に女性の活動域となっていることを実感する。
アメリカ・ゲイ事情で話が盛り上がったが新快速の最終に間に合わなくなるので、泣く泣く切り上げて帰宅。

翌日は教育実習校訪問。
卒業年次のゼミ生で教育実習をする学生がいるときに実習先を訪問して、ご挨拶をして学生を受け容れてくれたことについてのお礼を申し述べるのである。
今年は二校回る。今週が北河内で、来週が徳島。
どっちもけっこう遠い。
まずは既卒者のコスプレ・ナミカワの中学校。
大阪府下の公立中学校の参観にゆくのは考えてみるとこれがはじめてのことである。
それもディープ大阪。
ミニ朝吉くんたちはちゃんと跳梁跋扈しているであろうか。
授業の前に教育実習生の部屋に入ってゆくと、ひとりの教生が「大学の先生でいらっしゃいますか?」と訊ねてきた。
私が「はい」と返事をするより先にナミカワが「ううん、私の愛人なの」と紹介してくれる。
教室でもナミカワはいつものように気楽に(というより積極的に「めんどくさそうに」)授業をして、騒ぎ立てる中学生たちを軽くあしらっていた。
授業を休講にして、遠路はるばる受け容れ校に挨拶に来た大学のゼミの教師をおちょくる極悪ナミカワである。中学生が彼女を態度の悪さで凌駕するのはまだ100万年早い。
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