二日続きで早起きしたのでたいへん眠い。
今日は朝八時から夜の七時まで入試本部詰め。
なにごともなくセンター試験の全作業が終わり、答案をスチールの箱に詰めて、施錠する。
警備の刑事さんが二人来る。
コンテナ車が来て、荷積みする。
これを私どもの大学では「出棺」と呼んでいる。
がちゃんとコンテナ車のドアが閉まる音を聞いて、最後まで残っていたみなさんと「合掌」で見送る。
それから「お疲れさま」と拍手。
どんな仕事でも、最後まで協力しあって、ことがきちんと終わると、深い満足感がある。
11時間も詰めていたのでけっこう疲れたけれど、なんだかいい気分になって、ゆらゆらと岡田山を降りる。
途中で人間科学部のY先生といっしょになったので、今後の大学教育のありかたについてたいへんまじめな議論をしながら帰る。
私はときどき発作的にたいへんまじめな議論をする人間なのであるが、不思議なことにそういうときには決して相手の言い分に違和感を覚えないで、「そうですそうですおっしゃるとおりです」という展開になる。
別に迎合的になっているわけではない。
私はまじめになるとなにごとによらず同意的な人間なのである。
ということは、私と意見が合わない人というのは、私がふまじめなときに限り選択的にお会いしているということになる。
うーむ、それも問題かも。
家に帰って、スパゲッティを啜りながら「憲法本」の最後の修正をして、「もう、いいや」と中野さんに送稿する。
これまで私が書いてきた憲法についての私見の「まとめ」のようなものなのであるが、それにつけてもどうして私の書くものはこのように多くの人々を怒らせるものになるのであろうか。
たぶん私の知的パフォーマンスは「こんなことを書くと読んだ人がさぞや怒るであろう」という条件が加えられると飛躍的に向上するのであろう。
あれ、さっきと話が違うな。
ま、そんなことはどうでもよろしい。
「憲法本」はなかなか面白い本に仕上がりそうなので、みなさんどうぞご期待ください。
「そうそうそのとおり」とうなずくもよし、「なにいってやがんでい」とお怒りになるもよし。
どちらにせよ、平穏な気持ちでは読み終えることができないということだけは保証致します。
はい。
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(2006-01-22 23:22)