虫と七拍子とサラウンドスピーカー

2005-12-26 lundi

世間はクリスマスだが、私にはそのようなお気楽な時間は一刻とて与えられていないのである。
煤払いは25日から28日まで四日かけて行う予定である。
初日が納戸、二日目が寝室と廊下とトイレと風呂場、三日目が居間と「娯楽の殿堂」(和室)、四日目が外回り。
3LDKの部屋に四日かけるのも大仰な、と思われる方もおられようが、とにかくゴミの量が半端ではないのである。
毎日、宅配便で段ボールの荷物がじゃんじゃん届く。空き段ボールを納戸に放り込んでおくと、すぐに足の踏み場もなくなる。
送られてくる本や雑誌もこの一年でやたらに増えた。自分で買い込んでいる本と合わせて生活空間をじわじわと浸食している。
昨日は納戸(4畳)の掃除をしただけで一日終わってしまった。
掃除機をかけると、なんだか小さな黒いものがたくさん絨毯の目に詰まっている。
よくよく見ると、小さな虫の屍骸である。
どこから発生したのか・・・と発生源を調べると「お米」である。
真空包装のはずのコシヒカリの袋の中に無数の虫が増殖していて、袋を食い破って部屋中に拡がっていたのである。
ホリブル。
部屋中のものを運び出してから、老眼鏡をかけなおして、絨毯を文字通り「しらみつぶし」にチェックしてゆく。
おおおおおお、ファンタスティイイイッック。
お食事中の方もおられるだろうが、これ以上の詳述は自制するが、米から湧く虫の繁殖力がこれほどとは思わなかった。
以前「カレー粉」でも同種の恐怖を味わったことがあるが、どうして「あんなところ」で子孫を繁殖しようという気になるのか、その生きる姿勢というか、人生(虫生だな)観について一度きっちり伺ってみたいものである。

がっくり疲れて下川先生の今年最後のお稽古(若手特訓)に。
ドクター、飯田先生、ウッキー、畑さん・・・と「若手」が勢揃いしている。
老生も下川社中では「若手」に算入して頂いているのである。
平均年齢がどれほどかはそれをもって想像がつくであろう。
楽の「カカリ」をお稽古するが、七拍子のリズムが取れなくて、何度もやり直しさせられる。
汗びっしょりになる。
みなさんとクリスマスケーキを頂いてから帰宅。
晩飯前に、前日に届いたスピーカーセットを組み立てる。
床に座り込んで、アンプ、DVDプレイヤー、スピーカー5個をコードで繋ぐ。
1時間ほどで「ホームシアター」完成。
音響チェックのために『エイリアン』のDVDをかけてみる。
「ドドドドドド」という下腹に響くような重低音がウーハーから出てくる。
後ろからも音がきこえる。
これはすごいや。
夜中にホラー映画を一人で見ているときに、後ろの方から音がしたら、飛び上がってしまいそうである。
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