極楽合気道

2005-09-19 lundi


シリウスのポーズ かなぴょんのポーズ
三教のポーズ かなぴょんのポーズを指導するかなぴょん

極楽合気道合宿から帰る。
出発間際に「連休明けまでにお願いします」とゲラの校正が二つ来たけれど、私自身は連休でもなんでもなくて、九月のこの時期は毎年神鍋高原で三日間合気道の合宿で、お稽古三昧である。
ひたすら稽古、風呂、飯、寝る、稽古、風呂、飯、寝る、稽古、風呂、飯、酒、寝る・・・という原生動物的な状態に惑溺している。
新聞も読まないし、テレビも見ない。稽古風呂飯宴会以外の時間は全員丸太のようになって寝ている。
当然そのようなところにパソコンを持ち込む人間などあるはずもないし、そもそも文庫本や雑誌でさえ門人諸君が読んでいる風景を私は見たことがない。
三日間に私たちの目に入る活字といえばせいぜい酒のラベルくらいである。
そのような生活が三日続くと全員「極楽ハイ」な状態となる。
妙齢の女子たちが稽古のあいまには、廊下、床、ソファ、などにごろごろと寝ころんで、眠っているか、食べているか、よしなしジョークを牛がよだれを繰るように垂れ流している光景の印象をひとことでいうならば「食べ物と酒が潤沢な難民キャンプ」というものがもしこの世にあれば(ないが)、それにたいへん近いと申し上げてよろしいであろう。
この極楽キャンプ暮らしを一度経験すると、なかなかこの魅力から脱することは困難なのである。
今回はひさしぶりにヤベッチがミネソタから帰ってきて合宿に参加した。
ヤベッチがミネソタでファンドレイズのために作成したという、前が「やきとり」後ろが「腹へった。」という脱力Tシャツを見た瞬間に「難民キャンプ」化が合宿の早い段階で達成されることは予測されていたのであるが、これほどまですみやかに初参加の一年生をも含めて全員が「極楽ハイ」になるとは思わなかった。
審査前夜は午前さままでお稽古していたため、審査後の花火大会と打ち上げ宴会では「寝不足ハイ」も加わってたいへん騒がしいものであった。
矢部くんが三段、スミッチが二段、越後屋さんが初段に昇段。
二年生が全員1級に昇級。タニオさんが3級。
一年生全員と健ちゃん鬼そりこみのタカトリくんとゴトーアイさんが5級。
みなさん、おめでとう。さらなる精進を期す。
帰途、例によって例のごとく「うさ餅」を購入、朝来で「黒豆アイス」を食す頃には、誰が何を言っても全員痙攣的に笑うばかりの状態。
このままでは社会復帰もままならないのではという不安を抱えつつ、日常に戻る。
それにしても合宿は楽しい。
明日から大学でお仕事がはじまる。
仕事なんかしたくないよー(泣)
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