昼寝をしてから第一楼へ

2005-07-01 vendredi

疲労がたまっているので、眠りが浅い(これはワルモノ先生も同じ症状のようである)。
午前4時、5時、6時、7時と一時間おきに目が覚める。
別に起きてどうこうするというわけではなく、目覚めて5分くらいで眠りに就くというのを繰り返す。
たぶん眠るのもそれなりに体力が要るのであろう。
疲れていると深く眠ることもできない。
8時にぼんやり目が覚める。
頭はぼんやりしているのだが、もう次なる眠りには入れそうもない。
しかたがないので、うめきながら起き出して、コーヒーを飲んで仕事。
原稿を一本書き上げてからのろのろと大学へ。
一年生のゼミ。
四年生のゼミとやっていることは変わらないのであるが、微妙にコミュニケーションのためのカロリー消費が多い。
長くゼミをやっていると「阿吽の呼吸」というか、コミュニケーションの肌理が細かくなってきて、それぞれの言いたいことがすぐに伝わり、よけいない解説が不要になる。
授業評価アンケートというのをこの時期になると実施する。
1年生から4年生まで、私の場合ゼミでやっていることは基本的に同じであるのだが、やっていることが同じであるにもかかわらず、評価はかなり違う。
「あなたはこの授業から知的刺激を受けましたか?」という設問がある。
いつも、1年生が一番低く、4年生が一番高い。
逆よりましだけど。
ゼミを終えて、D館の事務室に戻り、ぼんやりと壁の「会議日程表」を見る。
7月1日のところが空白になっている。
え?
今日、会議ないの?
庶務課のタルモトさんに「今日、会議ないの?」と訊くと、「こちらで把握しているかぎりではありません」というお答えである。
心配になって眼につくかぎりの職員に「今日、会議ないんですか?」と訊いて回る。
どなたも私が出なければならない会議についてはご存じない。
おお、半ドンだ。
ソッコーで荷物を取りまとめて、おりよく学生を乗せて上がってきたタクシーをつかまえて、「JR西宮!」と告げる。
家に戻って、シャワーをあびて、パジャマに着替えて即昼寝。
世の人々が労働にいそしんでいるあいだに営まれる昼寝の眠りは深い。
夕方目覚める。
熱いシャワーを浴びて、パソコンに向かって『ユダヤ文化論』の最終回を書き始める。
6時までさくさくと書き続け、三宮の第一楼の温情会へ。
第一楼の中華は素直な味の北京料理である。
ご一緒したテーブルは飯チャプレンと山本先生と岩田先生と中西さんと林さんと門田さんと川崎さんという気心の知れたメンバーである。
さっそく「ここだけの話」がはげしく飛び交う。
たいへん愉快な2時間を過ごす。
そこにいない人間の悪口を言っていると、はっきりと体力精神力が回復してゆくのが感じられる。
因果な性分である。
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