新春のご挨拶

2005-01-02 dimanche

あけましておめでとうござます。
本年が皆様にとってよき年でありますように、お祈り申し上げます。
雪のために恒例の春日神社の『翁』を見るのは止めて、家でぬくぬくとしながら町山智浩の『USAカニバケツ』(太田出版)を読む。
『底抜け合衆国』(洋泉社)とともに町山アメリカ論は2004年に書かれたアメリカの政治と文化に伏流する「ホワイト・トラッシュ」のメンタリティについて書かれたものの中では卓越したものだと思う(アーロン・マックルーダーの『ブーンドックス』の翻訳も重要な仕事だった)。
でも、メインストリームのメディアで町山のアメリカ論も(本業の映画論も)について正当に評価した記事を読んだ記憶がない。
これは小田嶋隆についても言える。
マスメディアの記者たちが単に不勉強なのか、それとも組織的に抑圧されているのか。
ときどきTVをザッピングして見るが、紅白はまるで見る気がしない。
格闘技のプログラムを交互に見るが、巨大な体躯をした男たちがグラウンディングしていると男性同士が正常位で交合(というよりレイプかな)しているように見えて、ちょっと恥ずかしくなる。
12時を回ったので、芦屋神社に初詣に行く。
1時間ほど並んで、「家内安全、五穀豊穣、学業成就、世界平和」などカテゴリー的にいささか混乱したお願いを申し上げる。
おみくじは「中吉」。
寒風の中をとろとろと家に戻り、熱々の「山菜卵入り年越しそば」を作って食べる。
美味なり。
早起きして、灘の酒心館の「初売り」にでかける。
誘われるまま「福寿」のオーナー主催の新年会の末席に連なり、とれたての新酒、味噌仕立てのお雑煮と、汲み出し豆腐などを頂き、灘の酒造家のみなさんと懇談。
私はこういう異業種の人の話を聴くのが大好きなので、ついつい話し込んでしまう。
そのときに、イワキさんという女性の「日本酒のソムリエ」の方とと話しているうちに、「ソムリエと言えば、私の友人で・・・」と橘さんのことをお話しする。
すると、(みなさんご想像のとおり)、「え、タチバナさんご存知なんですか?」ということになる。
橘さんはどうして阪神間の若い女性のあいだでこれほど著名なのであろう。
そういえば「あげさんすい」に最初にうかがったときに橘さんがサーブしてくれたお酒は「壱」というラベルが貼ってあったけれど、これは福寿の超レアものだったらしい。
足もとはよろよろと・・・芦屋に戻り、年賀状にご返事を書き、荷造りをして、新幹線に飛び乗る。
五日まで実家に帰省である。
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