蘇る金狼

2004-06-05 samedi

がるるる。
トカゲの回復力を誇るウチダも一度はこれまでかと思ったが、明けない夜はないように、治らない風邪もない。鼻水もいつかは止まり、咳もいつかは鎮まるのである。
金曜になってようやく下川先生のお稽古にでかけられるまでに体力が回復する。
しかし、出かける前に体重計ではかると、なんと体重が71キロにまで落ちている。
病前から3キロ減ったことになる。ぜんぜんうれしくない病気ダイエット。

ひさしぶりに『融』を二度通して舞う。
ちょっとふらふらするが、これはまだ微熱が残っているせいである。
謡は声がまるで出ないが、無理をしてはいけませんと言われるので、小さな声におさえておく。
家に戻り、シャワーを浴びて、日曜日のために色紋付を出して、しつけ糸をほどいたり、袴のほころびを点検したりする。
ひさしぶりにワインを飲む。
6日ぶりである。
変わった味がする。
「ふむ、これが酒というものか・・・あまりうまいものじゃないね」
煙草も吸ってみる。げほげほ。こりゃ、まずい。
これを機に、酒も煙草も止めて、島井先生の旗下に馳せ参じて「学内完全禁煙運動」のミリタントになろうかしらと一瞬、むなしい夢をはぐくむ。
不思議なことに、病中酒も煙草も止めている間に、何度も麻雀をする夢を見た。
そういえば、一般にバクチと酒はトレードオフの関係にある(当たり前だけれど、酒を飲んでバクチをすると大負けをするからね)。
1週間の禁酒禁煙のせいで、私の中に眠っていた「麻雀本能」が蘇ったのであろうか。
そういえば、前に兄上から、今度、平川くん石川くんを誘って、四人でどこかの温泉に行き、そこで二日にわたり、朝から夕方まで麻雀を打ちまくり(夜は温泉に入って、ビールを飲んで歓談)、カセットで60年代ポップ聴き続け・・・という至福の48時間というものを過ごさないかというご提案を受けている。
夏休みにはいった最初あたり(ぼくは京大の集中講義がそのころあるんだけれど、それが終わってから)、箱根あたりでどうでしょう。
えー平川君、石川君、連絡をお待ちしています。
以上、業務連絡終わり。

そういえば、すーさんとも麻雀をやる約束をしていたな。
浜松でうなとろ茶漬けを食べてから合気道のお稽古をしてそれから麻雀というのも、なかなかよいな。
でも、中学の先生とかって、めちゃめちゃ強いんだろうな。なんか、わかるよね。つまんんそーな顔で「あ、そのサンピン、山越、ごめんね、ザンパースー」みたいな。
ああ、大負けしそう。
でも、やりましょうねすーさんも。
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