肩が凝ったので『キル・ビルVol.2』を見る

2004-04-29 jeudi

ダイアリーを見ると、何も書いてない。
おお、まるオフだ。
というので、とりあえずたまりにたまったメールを読んで返事を書く。ざっと20通。
ゼミの学生諸君の卒論計画を読んでコメントを書く。メールアドレスが分かっている人にはそのままメールで送る。
むかしはもっとずいぶん丁寧なコメントをしたものだけれど(そのまま本に採録したものもあった)、それだけの時間がない。
うう、つらいぜ。
NTT出版のゲラの校正は、自分の文章を読むことに飽きちゃったので、レヴィナス論の原稿を書くことにする。
やはりこっちの方が力が入る。ぐいぐいと書き足してゆく。
がりがり書いているうちに夕方になる。
もう肩がばりばりなので、原稿書きをあきらめて街へ出かけることにする(おお、珍しい!)
『キル・ビル vol.2』が始まったので、三宮まで見に行く。
混んでるかなと思って、少し早めにいったのだが、がらがら。(20人くらい)
タランティーノの新作にして、この入りとは・・・
前作は dedicated to Fukasaku Kinji であったが、今回はなんというかロバート・ロドリゲス風味が勝った感じ。
もちろん完成度は高いのだけれど、前作ほどの荒唐無稽ぶりがなくて、ちょっと渋め。
前作は Lucy Liu とバトルがメインだったけれど、今回はどちらかというとケレン味抜きの「男くさい」ドラマである。
デヴィッド ”こおろぎ” キャラダインとマイケル・マドセンの「しぶーい」演技を堪能。
映画が終わったあとにトイレで映画少年たちが「ビルの弟の役のやつ、かっこよかったね、あれ見たことないけど、誰?」「しらねー」というような会話を交わしていた。
諸君は『レザボア・ドッグス』見てないの? おーい。
どうしてデヴィッド・キャラダインが少林寺にユマ・サーマンを送り込むことになるのかという、そのあたりの事情は1970年代にTV見てない人にはわかんないだろうな。
それにしても、モノクロ画面を多用したり、クレジットを1950年代的なデザインで処理したり、全体にハリウッドの懐古趣味が前面に出ておりました。
こりゃ、モンロー主義は冗談じゃすまないな。
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