8日は下川正謡会の「新年会」。
ウチダは「神歌」のツレから始まって、素謡『通小町』のシテ、素謡『鉢木』、『卒塔婆小町』、『隅田川』、『砧』、舞囃子『野宮』、『井筒』、仕舞『紅葉狩』『梅』の地謡、そして自分の出番の舞囃子『融』と、大忙し。
『紅葉狩』はウッキーの初仕舞である(ついでに「初着物」)。
初仕舞の地謡をつけることになったわけであるが、『紅葉狩』の仕舞の詞章というのは
「されば佛も戒めの。道は様々多けれど。殊に飲酒(おんじゅ)を破りなば。邪婬妄語も諸共に。乱れ心の花鬘」
というフレーズなのである。
初仕舞とて「お酒をあまり飲まないように」という歌詞を師弟で唱和するというのに、なにか神慮のハタラキを感じる。
本日は飯田祐子先生も新年会におみえになる。
飯田先生は来月からウッキーに続いて正謡会にお入りになる予定なので、下川先生にご紹介する。
これで杉浦さん、不眠日記のオガワ、ウチダ、ウッキー、飯田先生の5名を擁する「神戸女学院閥」が正謡会最大会派となった。
このあとも、各地の合気道関係者が「能楽」「着物」ラインにご参加下さることを切望する次第である。
とりあえずこれから「怒濤の着物ブーム」が来ることは間違いない。
三砂ちづる先生や田口ランディさんのような感覚の鋭敏な人が「もうぜったい着物!」と断言されているのであるから流れはたしかだ。
東京では三砂先生をコアとして、先端的な女性キャリアのあいだですでに遼原の火のごとくに「着物出勤」のムーブメントが広がり始めているようである。(このHPの芸術監督であるフジイくんも「着物」派に転向したそうだ)。
着物で出勤して、「畳にちゃぶ台」で仕事をし、昼休みは「おこた」で蜜柑を食べ、仕事の帰りは「謡曲」や「お茶」や「武道」の稽古をする。
それがこれからいっちゃん「クール」な女性のライフスタイルとなるであろう。(守さん、よかったですね。これから商売繁昌ですよ!)
男性ではまだ甲野善紀先生が「着物出勤」(て、甲野先生はどこに「出勤」するんだろ)のただひとりの先駆者であって、後続するものがいないのがまことに残念である。
ウチダは今年の謝恩会にはとりあえず羽織袴で行こうかしらと考えている。
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(2004-02-09 00:00)