5月5日

2003-05-05 lundi

ゴールデンウィーク恒例の「美山町で山菜天麩羅を食べる会」。
去年はちょうどいまごろ父が危篤状態だったので、10年来の初夏の愉しみである、この山菜天麩羅を食べ損なってしまった。
今年はクスミ大兄に送っていただいた「万寿久保田」と風月堂の「神戸ブッセ」をおみやげにして二年ぶりに京都美山町のコバヤシ家にお邪魔する。
すかすかの舞鶴若狭道を疾駆し、新緑の綾部のワインディングロードを新しいタイヤにはきかえて絶好調のインプレッサWRXでぐいぐい走る。
むかしはるんちゃんもご一緒だったのであるが、この三年ほどはひとり旅である。
芦屋から3時間足らずで美山町の藁葺き屋根のコバヤシ家に到着。もう二十数年におつきあいになるコバヤシ家ではナオト氏とセツコ夫人と長女のスギちゃんが迎えてくれる。
さっそく万寿を頂きながら、コシアブラ、タラ、ワラビ、ウドなどの若芽を天麩羅にしていただいた揚げたてに藻塩を振ってばりばりと頂く。

美味である。絶佳である。
野草の生命がそのままダイレクトに消化吸収されているような「手応え」がある。

そのまま日本酒ワインなど痛飲しつつ深更まで清談。
翌日も台所に腰を据えて夕方近くまで終わりなきおしゃべりに耽る。
夕陽が山陰にかかりはじめるころに薫風ふきわたる新緑の里山を後にする。
リタイアしたら美山町に住もうかなとまじめに考える。