「特色ある大学教育支援プログラム」アプライのための対策検討委員会(とかなんとかいう長い名前の委員会)が朝からあって、学長以下、お歴々が揃う。
私は自己評価委員長として「並び大名」の末席に連なる。
学長からこのプログラムが本学の生き残りにどういう意味があるのかについてブリーフィングがあったあと、「では、あとの実務的なことはウチダ先生を委員長とするワーキンググループにお願いすることにします」とご指名される。
このご指名にはもちろん理由がある。
私が人も知る「官僚的作文の名手」だからである。
それは私があらゆる問題について(とりわけ自分がよく知らない問題について)きっぱりと断言する癖があるということと人格の深い部分において通じているのではないかと思われるが、もちろんそのようなことは会議の席では申し上げられない。
ともあれ、上司からの指示には、およそいかなる無理難題であろうとも、Yes sir. No excuse, sir と答えるのが「サラリーマン」であるウチダの基本的態度であるので、恭謙に学長からの業務命令を拝命する。
私のことを何かというとすぐに人に反抗する人間であると思っている方がおられるようであるが、それはたいへんな間違いである。
かつて私を「部下」として用いた方は共通する印象として「ウチダくんは、どんな仕事を頼んでも、いやな顔をしないね」と語っている。(これは嘘のようだが、ほんとうの話である。残念ながら、私を「部下」として使った経験のある方の数があまりに少ないために、この話には信憑性がないだけである)
(2003-02-25 00:00)