2月5日

2003-02-05 mercredi

終日原稿書き。
まず岩波書店の『図書』の原稿9・5枚。「現代思想のセントバーナード犬」。
続いて『体育科教育』の原稿3・5枚。「武運の人」。
3時間で原稿料 65,000 円を稼いだ勘定であるが、滞納していたるんちゃんの平成14年度分の国民年金を東灘の社会保険事務所にまで払いに行ったので(66,500円)、本日の収支は1500円の赤字。
7日の教員研修会のための原案の直し。
さらに『レヴィナスとラカン』を書き続ける。

芦屋のマンションの鍵を受け取ったので、部屋にカーテンの寸法を取りに行く。
なかなか静かでよい部屋である。このまま家具を何も入れずに、机と本棚とベッドだけで暮らしたら、どれほどすっきりすることであろうか。
しかし、冷蔵庫や洗濯機はどうしても要るし、鍋釜もなくてはすまされぬ。テレビがないとDVDも見られないし、ステレオがないと音楽も聴けない。テーブルがないとご飯も食べられないし、こたつがないと冬は寒いし、ふとんがないと客も泊められない・・・なかなか「家具なし生活」というものは実現できないのである。
しかし、私も25歳のときに結婚するまでは、ベッド、机(宇田川てっちゃんに借りた)と椅子、ステレオ(丸井の月賦)、スチールの本棚二つ、洋服だんす(小津安二郎の『お早よう』にも出てくる、昭和30年代のすべての家にあった、5色引き出し付き)、こたつ、洗濯機(いずれも実家のお古)だけで暮らしていたはずである。
自動車もテレビもクーラーも冷蔵庫も電話も・・・みごとに何も持っていなかったが、少しも不自由した覚えがない。
それにくらべると、ずいぶん物持ちになったものである。(それでもクロネコヤマトの引越見積もりのお兄ちゃんは「いやー、家具少ないですねえ・・・これだけですか・・」と感嘆していたが)

「ものを殖やさない」
これを改めて今後の自戒のことばとしたい。