爆睡から覚めて、ぼわっとしながら東京駅へ。
ゆうべの酔いが残っているので、東京駅で月見そばを啜る。
二日酔いの朝は、なぜかしらないけれど、「駅そば」がうまい。
あの「雑に作りました」という手抜きぶりが、当方の身体の「雑な状態になってます」という軽い壊れ方となじみがよいのかも知れない。
新幹線に乗って、そのまま爆睡。
午後二時に大阪着。電話を入れるとるんちゃんは無事に風邪が治って、級友たちといっしょに芦屋市の成人式に出ることができたらしい。
「じゃ、また遊びに来てね」
「うん、じゃーね」
とお別れする。
家にもどると山のようにメールがたまっている。
大学関係の緊急な用件をまず片づけて、それから卒論と修論を十本くらい読んで返事を書く。
ついでに「喪中ハガキ」を出し忘れて年賀状をいただいた方に「寒中お見舞い」のご返事を書く。
気がつくと夜の九時半。
毎日30通ほどメールが届くので、一日読まないと50通を越す。「メールに返事を書く」だけで半日終わる日もある。
インターネットというのもたしかに便利だけど、便利すぎるという点もあるね。
いろいろな方から「放送聴きました」というメールが届く。
『ラジオ深夜便』は聴取者200万人だそうである。
200万人が70分間の放送で甲野先生の武術理論を理解していただこうとしたわけである。
これは大変だ。
最後のほうでは、「こういうふうに手がぱっぱっぱっとと動きますよね」「ほうほう」とか「さっき先生がやったあの動きですけれど、あのときここにこう手を置きましたよね・・・」というようなラジオでの禁じ手を乱発してしまった。
聴取者のみなさんは「こういうふうに」とか「ここ」とは何のことなんだよ!とさぞや困ったことであろう。
申し訳ない。
しかし、繰り返し申し上げるが、ラジオというのは実によいメディアである。
テレビのスタジオの「よそいき」の感じに比べて、じつにカジュアルで気楽である。
「だいたい11時50分ごろに話をいったん切りますから」というので「頃って?」とお訊ねしたら、「そのへん、ラジオはアバウトですから」という村田アナのご返事であった。
いいね、こういうの。
(2003-01-13 00:00)