11月19日

2002-11-19 mardi

こんな夢を見た。
フランク永井の『有楽町で逢いましょう』の歌詞をソシュール理論をもちいて解析したら、一番の歌詞に「雨」と「水」にかかわるアナグラムが埋め込まれていることを発見した、という夢である。(ややこしい夢をみるものである)
『有楽町で逢いましょう』の歌詞は次の通り。

「あなたを待てば雨が降る
濡れて来ぬかと気にかかる
ああ、ビルのほとりのティールーム
雨も愛しや歌ってる甘いブルース
あなたと私の合い言葉
有楽町で逢いましょう」

「雨」が二回出てくるのだから、雨がらみの歌詞であるのは当たり前であるが、その他に水を連想させるいろいろなアナグラムがある。
「こぬか」(→小糠)
「気にかかる」(→木にかかる)
「あ、ビル」(→浴びる)
「ほとり」(→畔)
「ティー」(→茶)
「ゆ」(→湯)
「うら」(→浦)

なるほど、この歌を聴くときなんとなく「じめっ」とした湿気を感じるのは、このアナグラムの効果であったのか。さすが佐伯孝夫は天才だ。
ということを夢の中で考えた。
夢の中では「大発見」したと喜んでいたのであるが、起きてから書き出してみると、あまり大したことない。
しかし、寝ているあいだもソシュール理論の応用について考えているというのがわれながら立派である。
そのけなげさに免じて、ここに記すのである。