10月10日

2002-10-10 jeudi

秋深し。
『映画の構造分析』の決定稿が書き上がる。

あたまをクールダウンすべく、ウィスキーをのみつつ『北の国から・89帰郷』を見る。
かれこれ10日ほど毎日『北の国から』漬けなので、ベッドにはいったあとも、あたまのなかでさだまさしの「ふにゃーにゃふにゃふにゃらー」というハミングが残響している。
今回、81年のシリーズから通して見て、ほとんどリアルタイムで見ていたことが判明した。
そのころは、けっこういそがしく論文書いたり予備校で教えたりるんちゃんのおむつを換えたりしていたはずなのだが、ちゃんと『北の国から』の放映のときはテレビの前にすわっていたわけである。

さすがに89年は見ていない。
1989年は、ソ連が崩壊し、昭和が終わり、ウチダは離婚した。
ソ連の崩壊も昭和天皇の死もまったく記憶にないところをみると、テレビなんか見る気分ではなかったのであろう。
その年から以後のシリーズは見ていない。

先般、『総集編』と『2002・遺書』を続けて見て、ぼろぼろ泣いて、はじめから全部見たくなってしまったのである。
昨日の『89・帰郷』でも、蛍ちゃんが富良野の駅で、緒形直人の乗った列車を追いかけるシーンで不覚の涙をもらしてしまった。
こういう正攻法でとにかくがんがん泣かせるドラマはもうこれからは作られないのであろうか。ウチダはけっこう好きなんですけど。