朝日新聞の学芸部から「合気道」について取材がある。
身体論についての特集記事の一環として、武道が取り上げられ、神戸女学院合気道会での稽古の理念と実際についてお知りになりたいというお申し出である。
私のような半ちくな人間が武道について偉そうに語るというのは汗顔の至りではあるが、どういう機会であれ、合気道の素晴らしさについて語らせていただくことができるのであれば、ウチダはいくらでも語る用意がある。
それにこの時期、新聞に「神戸女学院大学」の記事が出るというのは、受験生獲得のためのパブリシティとして悪いことではない。
記者の方のお話では、同じテーマでこのあと甲野善紀先生のところに次に取材にゆかれるそうである。
朝日の記者の方は私と甲野先生がどういうつながりなのかということはご存知なかったらしい。(目の前に研究室の壁に私と甲野先生の「ツーショット」の写真が貼ってあったのだが、気づかれなかったようである。)
こういうのはやはり「シンクロニシティ」というのであろうか。
武道の現代的意義についてわいわいしゃべりまくったあと、道場に来ていただいて、実際の稽古風景を見て写真も撮っていただく。
同じ時間帯に広報誌VISTASの表紙撮影隊も来ていたので、道場はときならぬ取材ラッシュ。煌々とライトに照らされて、ときどき「はい、そこでポーズ」みたいな感じでかっこつけながら稽古をする。
残念ながら、稽古参加者が少なくてちょっと寂しかった。
「世間がこのように合気道に注目しているのに、なぜ合気道部員は合気道に注目しないのであろうか」とウッキー相手にぐちる。
みんな稽古に来いよ。ほんとに。
松田先生、岸田主将、ウッキー、森川さん、吉永さん。どうもご協力ありがとうございました。
広報誌の表紙写真や朝日新聞の記事を見て「よおし、神戸女学院に行って合気道やろう」というような受験生が続々と来てくれることを祈念する。
(2002-09-26 00:00)