3月19日

2002-03-19 mardi

卒業式。
初夏のように暖かい天候にめぐまれた気分のよい卒業式だった。
合気道部の卒業生はエグッチ、ゴンちゃん、タカスさん、セトッチ、スミッチ、岡さん、澤さん、小野寺さん、フクダサオリさん、そして修士課程修了のウッキー。あわせて10名。(フルネームをよんだり、「さん」づけになったり「ちゃん」づけになったり「ッチ」になったり、呼称にいろいろとバリエーションがあるが、理由は不明)
部員が10名もいっぺんに卒業するというのははじめてのこと。
さびしくなるぜ。(エグッチとウッキーがひきつづき本学勤務というのが不幸中のさいわい)
みんなも元気で。ひまをみつけて遊びにきてね。

このあと大阪のウェスティンホテルで卒業記念パーティ。
こちらはゼミの卒業生たちとの別れの宴である。
例年は翌日に謝恩会というのをやっていたが、二日続きのセレモニーはしんどいということで、今年からは同日の夜に開くことになった。
たしか去年から「謝恩」の文字もはずして、ただの「卒業記念」として、教師からも会費をとることにしたのである。
(「私は学生に謝恩されるような義理はない」とか「学生に謝恩を強いるのは民主的でない」とか、クレームをつける同僚がおられたのである。)
そんなのどーでもいいじゃんと思うけれど、よく考えると、「謝恩会」はいやだという言い分のほうに理がある。
以前、「謝恩会」で、立食のテーブルにならんでローストビーフをとろうとしているときに学生に肘でどづかれて横入りされたことがある。
一瞬「むかっ」として「おい、これって、謝恩会じゃないのかよ」と思ったが、これは怒る私が悪い。
別に先方には教師に対する謝恩の意志なんか特別にあるわけではなくて、単なる「さよならパーティ」のつもりでお出でなのであるから、私も学生も肘できびしくどづきあって愉快にローストビールを奪い合う、というのでよかったのである。

合気道部の「追いコン」はこれにくらべるともうすこし纏綿たる情緒があって、下級生からの「贈る言葉」に、卒業生が号泣する、というような胸うつ光景が展開する。
ウチダとしては、やはりこちらの光景の方が「卒業」イベントとしてはつきづきしいような気がする。
ともあれ、みなさん卒業おめでとうございます。
みなさんの前途に神さまのゆたかな祝福がありますように。