8月27日

2001-08-27 lundi

CLA の初日。8 時半から開校の手続きがあるので、早起きしてでかける。
今日からのスタージュの参加者は 150 名くらい。半分近くが日本人である。CLA の提携校である青山学院のほか慶応の藤沢、千葉大からもグループが参加している。以前の日本人学生は個人参加がほとんどであったが、近年は大学単位で学生を送り込んで、単位認定もするシステムが定着しつつあるようである。
うちは正規の4週間のスタージュのうちの最初の半分だけの参加なので、特別クラス。前に一度4週間まるまるやったことがあるが、さすがに緊張感が持続せず、途中から脱落する学生も何人かいたので、2週間に戻したのである。
学力をみるための筆記と口頭の試験がある。
授業はさっそく午後から始まる。
担任の先生にご挨拶をして、学生を託して、「ボン・クラージュ」と言い残して、とりあえず私の任務はあらかた終了する。
あとは学生が問題を起こさないかぎり、私は自由の身である。やっほー。

朝からフル・アテンダンスで学生の面倒を見てくれたブルーノくん、越くんとお昼を食べてご好意に感謝申し上げる。(しかし、ほんとうによくお世話してくださった。ありがたいことである。)
ギャラリー・ラファイエットでキャンピング・ガスとラーメンどんぶりを買って、これで自炊の準備が整う。さっそく地下の食料品売り場で、水、ビール、ラーメン、シュークルートの缶詰などを購入。シュークルート(酢漬けキャベツ)缶詰はジロー先生の大好物。95 年のスタージュのときにはじめて食べた。日本ではなかなか売ってないものなので、珍しいので買っておく。
ホテルにもどって洗濯と仕事。
暑くて、クーラーのない部屋では、さすがに仕事にならない。
たまらず冷水シャワーを浴びて、昼寝。
夕方のろのろ起き出して、Nouille asiatique crevette saveur(海老風味ラーメン)をブルーノくんから借りた鍋とキャンピングガスで作成。ホテルの部屋でごうごうガスなんか使うのはルール違反なのであるが、まあ生きて行くためには仕方がない。
ラーメンどんぶりに注いでずるずると啜る。なかなか腰があって美味である。これはけっこう癖になりそう。

7時半にブルーノくん、越くんがお迎えにきて、一緒に『ラッシュアワー2』を見に行く。
「先行ロードショー」なので、ブザンソン中の「カンフー映画好き」が集まってくる。クーラーのない映画館(なんですよ、フランスって)は蒸し風呂状態であるが、ノリのよいお客たちと見る映画は愉しい。
映画は version française(フランス語吹き替え。広東語部分のみ sous-titre)なので、クリス・タッカーとジャッキー・チェンのテンポのよい掛け合いは半分も聞き取れないが、それでも十分に愉しめた。
ジョン・ローンが「おじさん顔」になっていたのに、ちょっとショック。『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』や『ラスト・エンペラー』のときは、あんなにきれいだったのに...諸行無常である。
その点、ジャッキー・チェンは偉い。『シャンハイ・ヌーン』につづいて大健闘である。
中国人と黒人が主人公のハリウッド映画は(『ロミオ・マスト・ダイ』もそうだったけれど)今後の「売れ線」となるであろう。

映画館でゆりさん、本田くんに会う。そのまま日本人4人プラスブルーノ君というメンバーでカフェで Monaco, Demi-p6che などという日本では飲んだことのないビール・カクテルを本田くん差し入れのフライドポテトを齧りつつ喫す。美味である。
さすが夜の 10 時ともなると涼しい。
フランス人が日本語をしゃべり、日本人がフランス語で返すという不思議なバイリンガル会話を展開しつつブザンソンの夜は静かにふけて行くのであった。