インターネットが繋がって「ピンチ」の一つが解決される。
BBS を埋め尽くした親切なメル友たちの必死のアドヴァイスにより、nifty の ISDN の電話番号が変更になったのを私がまるで知らなかったことが原因と判明。電話番号を設定しなおしたら、すぐに繋がった。
ご心配頂いた方々にはお詫びの言葉もない。
フジイ君も「こうなったら神戸まで出張修理に行くか。まったく世話のやける教師だぜ」と内心腹をくくり、ダイアリーをめくって有給休暇の段取りを考えていたかもしれない。
みなさん世話をかけてすみません。バカでごめんね。
「ピンチ」というのはもつれた毛玉と同じであるので、一つほどけると、だいたいあともずるずるとほどけ始めるものである。
インターネットが繋がった瞬間に心なしか歯痛も収まってきた。(そういうものである。)明日はばりばり仕事をして懸案の書類群を片づけてしまおう。
改めて、私がメカに「とことん弱い」ということが暴露された。
前にも書いたが、私はいかなる機械についても、そのメカニズムを理解していない。
前に SS で店の兄ちゃんに車のボンネットを開けて下さいと言われて、「ボンネットってどうやって開けるの?」と訊ねて仰天されたことがある。
つまり車を買ってから数年間、私は自分では一度も自分の車のエンジンを眺めたことがなかったのである。
もちろん「眺める」ことで車の性能が向上するのであれば、私も眺めるにやぶさかではない。だが、やはりラジエターの様子を眺めたり、エンジンオイルのよごれをチェックしたり、ファン・ベルトのへたり具合に心を痛めたり、というようなことができないと、ボンネットを開けても仕方がない。
私はその「仕方のない人」なのである。
もう 50 歳であるから、この性分はもう死ぬまで治らないと定まった。
私はこれからも PC のマニュアルを棄て、サービスの電話番号を忘れ、保証書をどこかにしまい込み、シリアルナンバーをメモし忘れ、心ある人々の失笑と憐憫を買うような余生を過ごすのであろう。
それはもう既決の未来である。
もうどうしようもないし、どうする気もない。
年を取るといいことが一つだけある。
それは、もう「向上心」を持たなくていいということである。
これは楽だわ。
(2001-05-23 02:00)