12月1日

2000-12-01 vendredi

20世紀もあますところ1月となってしまった。
べつに「今世紀中にすませておかないといけないこと」というのも思いつかないので、例年と同じ年末である。
今日は学科別集会で「武道の科学―非中枢的身体を求めて」と題して短い講演をした。
1月に武道シンポジウムでしたネタと、夏に関西大学の身体運動文化学会での発表ネタをこきまぜて、それに鬼木先生の古流の形と私が林佳奈さんをいぢめているビデオの絵柄をいれてちょうど40分。
競技化にともなう武道の変質、形稽古による武道の再生、という話であるのだが、みなさんからは「分かりやすかった」というご感想を頂いた。
かなり論理的には込み入った話であるので、そう言っていただけるのがいちばんうれしい。
オーディエンスはほとんどが合気道部と杖道会の部員たち。「業務命令」のひとことがきいたらしい。それでも、みんな熱心にノートをとりながら聞いていた。よい子たちである。
この発表の原稿はほぼそのまま次号の『論集』に掲載される。その前に完成原稿をホームページにはアップロードする予定。
そういえば、ご報告が遅れたが、先週末の教授会で、来年度から「合気道」が体育正課に採用されることになった。これで私は晴れて肩書きに「専門:フランス文学・体育」と書けることになった。
大学の体育正課に合気道が取り入れられている学校は日本ひろしといえども早稲田大学(富木流)と神戸女学院大学だけではないだろうか。21世紀に合気道はその科学性をひろく認知されることになるだろう、というのは多田先生の持論であるが、その一助となればさいわいである。

フジイ君が明日こちらにくるという電話があった。
あさってのお昼をいっしょに食べることになったので、るんが大喜びしている。
「わーいフジイだ、フジイだ」
るんはフジイ君が大好きである。
来年からは東京でフジイ君といっしょに「悪いこと」をいろいろしたいらしい。
「ほーほっほ、私には世間の常識とかお約束とかいうものはいっさい通用しないのよ」的な意味での「ディープ東京アンダーワールド」ガイド役を期待されているらしい。
フジイ君がなんだかきのどくである。すまぬのう。