芸術監督のフジイ君が「いきなりやる気に」なって、どんどんウェブサイトがきれいになってゆく。フジイ君は人生の大半を「たれぱんだ」状態でつっぷしている人なのであるが、ときどき発作的に活動的になって、本を書いたり、芝居の演出をしたり、銀行に勤めたり、サッカー放送に熱狂したり、ホームページの更新をしたりするのである。今回の更新でフジイ君が生命エネルギーのどれくらいを費消してしまったのか、先生はちょっと心配だ。
オリンピックが始まったので、なんとなくTVを見る。衛星放送では朝から晩までオリンピック競技をやっている。
サッカーをやっていたので、何となく見る。なんだか若くてよく知らない人ばかりである。顔を知っているのはナカタ君とタカハラ君だけである。ミウラカズとかナカヤマゴンとかカマモトとかいうひとたちはもういなくなったのだろうか。
MFのナカムラシュンスケ君というひとのことはときどきフジイ君のホームページに出てくるので名前を知っていたが、なんだか「いじめられっ子の小学生」みたいな顔である。チャージして倒されると、なんだか「いじめられっ子」がべそをかいているみたいでかわいそうであるが、そのわりには他人にはきつい当たりをしたり、いやらしいボールを蹴ったりして、「いじめられっ子の逆襲」のようである。
南アフリカとの試合はなんだか押され気味のようだったが、いつのまにか勝ってしまった。試合はともかく、中継のアナウンサーがひどい。
ゴールが決まると「ごーーーる、ごるごるごるごるごる」(以下一分間続く)と絶叫するのである
まさかベルリン五輪の「前畑ガンバレ」の五百匹目の泥鰌を狙っているわけではないだろうが、中継で「ここぞ」というところで、アナウンサーが「わざと興奮して、取り乱す」臭い演技をやっているのは、肌に粟を生じる。
彼らはバカなのか、受けを狙っているか、どちらなのだろう。まあ、こんなことで「受ける」と思っているという意味で(その程度で視聴者が喜ぶとなめてかかっているという意味で)途方もなくバカと言う他ない。
あの中継を聞きたくないので、昨日のスロヴァキア戦は見なかった。
このバカアナウンサーを(船越というらしい)については小田嶋隆が筆誅を加えているので、放送を見て、私たちと怒りを共有した方はぜひ小田嶋のホームページで溜飲を下げて下さい。私は心が晴れ晴れとした。「自分と同じものを心の底から嫌っているひと」に出会うことのヨロコビはほんとうに深い。
(2000-09-18 00:00)