8月8日

2000-08-08 mardi

また新聞記事ネタで申し訳ないけど(家から出ないし、TVも見ないので、外界の情報は朝日新聞だけなのよ)
家庭欄の「お父さんの夏休み」というシリーズ記事の第一回目に不思議なことが書いてあった。
兵庫県姫路市の団地に住むお父さん(30)は、マックでHPをつくってそこに妻の悪口を書いているのだそうであるが、「ストレス発散に書いたエッセイが三年間で24回。三、四十代の男性に支持されて、百四十万回のアクセスを誇る人気ページとなった」そうである。
ほんとだろうか?
三年間に24回しか更新しない(6週間に1回ペースだな)素人さんのHPに140万のアクセスがあるというようなことがあるのだろうか。
私が訪れるHPでいちばんヒット数の多いのはハリウッド・スター・ゴシップ専門の「じごくみみ」であるが、これが51万。その次が「私のアイドル」小田嶋隆のサイトで31万。るんちゃんの「お気に入り」でチェックしたらいちばんヒット数が多いのが「くるり on web」で28万。
ということはこのお父さんは「くるり」の五倍人気者ということである。
24本のエッセイに140万のアクセスということはエッセイ1本あたり5万8千人の読者がいるということである。すごい。朝日新聞はなぜこのひとのエッセイ集を出版しないのであろう。
でもなんとなく朝日新聞のインターネット関連記事というのは信用できない。カウンターの故障なんじゃないの。(と書いたあと、「呉さんのホームページはめちゃ面白いですよ」というご通知を頂き、さっそく訪問してみる。おお、これは面白い。呉さんは Mac フリークたちのあいだでは、すでに著名な方なのでした。私が訪問したときはすでに150万。すごい。1週間に10万アクセス。それでは呉さんも気合いがはいることだろう。)

と書いたあと、次の日の新聞に「ネットでネズミ講」の記事があった。それに関連して、あるホームページの主催者が「うちのBBS一日1500人のアクセスがあるので、書き込みの内容までは管理できません」とインタビューに答えていた。
一日1500人がBBSに書き込みをしていたのでは、たしかに朝から晩までスクロールし続けていても読み終えられないだろうが、1500というのはアクセス数であって、「書き込み数」ではない。管理上問題なのは「書き込み数」の方であって、アクセスなんか1日に15億あったって、サイトの管理に支障はない。(あるかな。分かんないや)
無意味なデータを出してひとをケムにまいておいて、関係のない結論に落とすというのは、なんとなく報道姿勢として「よくない」ような気がするよ、おいらは。

というところまで「クラリス・ホームページ」で書いて、アップロードしてから、ちゃんとアップロードできているかどうかをチェックしたら、自分で30000をゲットしてしまった。なんだか20000から30000までがずいぶん早かったような気がする。(4ヶ月くらいかな?)40000はいつごろだろう。一日100アクセスがあると年内にはいけそうである。
アクセス・カウンターがくるくると回って行くのはピンボールマシンのカウンターがガシャガシャ回るのと同じようになかなかうれしいものである。(いくらふえても腹の足しにならない、というところも同じだ。)

明日から、東京。東京といっても東京は通過するだけで、日光中禅寺湖で恒例の「久保山裕司メモリアル・キャンプ」を営むのである。
このキャンプは96年暮れに亡くなった私の大好きな友人が70年代に伊藤茂敏君ご夫妻とともに始めた季節行事。私は1985年ころから参加。(例によって、私はいちどはじめたことをやめないタイプなので、以来15年間皆勤)
久保山隊長の指導のもとに野営をして、ご飯を炊き、黄昏に見入りつつバーボンなどを啜り、夜の更けるまで清談に時を過ごすというたいそう風雅な行事である。
毎年必ず夜になると大雨になり、全員レインコートをまとって、ずぶずぶに濡れつつ、さらに執拗に清談する、というのもなかなかにつきづきしいものであった。(今年も台風が近づいているから、大雨になりそうだ。)
その雨中での酒盛りがあるいは遠因となったか、90年代のはじめに隊長は骨髄の病気で入院。以後、入退院を繰り返した。それでも夏になると、闘病の床から起きあがって、いっしょにキャンプに繰り出し、ふだんは控えていたお酒もちょっと過ごし気味で、そのときはほんとうに愉快そうだった。
その久保山君が亡くなったあと隊員たちは遺児の航君を隊長の後継に指名、彼が成人するまで、その後見をして「立派に隊長の跡目を継がせる」ことを死せる友人に約したのである。
というわけで、久保山ジュニアとみいちゃん(妻ね)を囲んで、私と伊藤君ご夫妻、澤田潔君親子、竹信悦夫君などが今年も集まる。ただ集まって、ごろごろして、ビールをのみながらたき火をして、ぼんやり暮れなずむ湖をみつめつつ、みんな大好きだった友人を偲ぶのである。
こうやって毎年私たちは「お盆」を過ごすのである。
というわけで、お盆が終わるまで、ホームページは更新されません。みなさんもよいバカンスをお過ごし下さい。