7月15日

2000-07-15 samedi

今日は武道の日。
お昼から2時半まで合気道。3時から5時まで杖道。
合気道は新人二人、島根県から同門の石井さんが参加してくれた。
試験期間中なので、学部の学生さんはお休みだけれど、それでも勉強の合間を縫ってけっこう来てくれて、にぎやかでした。
多田塾同門の方が、機会をみつけては遊びに来てくれる。
ありがたいことである。
全国各地の多田塾同門のみなさん、お近くにお立ち寄りの節は、ぜひお稽古に来て下さいね。いつでも大歓迎です。(て、よく「転居通知」に書いてありますけど、これは社交辞令ではなくてほんと)
新人は98年卒業の金子綾さんとそのお友達の振角さん。金子さんは97年のブザンソンの仏語研修のメンバー。その年は私の合気道の最初のフランス人弟子ブルーノ君に出会ったり、ベトナムからの留学生ビン君と知り合ったなかなか面白い研修だった。
汗だくのまま一人だけ大学の体育館に移動して、今度は「古流伝授」の特訓。
これまで杖道会で私たちが稽古しているのは、全剣連の制定形だけれど、これはもともと神道夢想流の形を普及のために修正したもので、理合が一部変わっているし、技術的に高度のものは省いてある。
古流を学ぶということは、これまでの制定形を学ぶのとはシステムが全く違う。
全剣連の形はいわば「パブリック・ドメイン」であり、杖をやりたい、という人には誰でもアクセス・フリーである。
古流の形はそれとは違う。
古流伝授は鬼木先生からの術技の私的な伝授であり、それは神道夢想流600年の伝統を師から個人として受け継ぐということである。
鬼木先生が稽古の時に語る言葉はすべて師の口伝であり、そこで伺った理合の説明は門外不見、親子兄弟と雖も口外すまじきものである。
伝授を受けていない人とは古流の稽古をすることはもちろんできない。
だから今日私たちがどんな稽古をしたのかもここに書くわけにはゆかないのである。
古流についてはだから解説書もないし、写真集もない。どういう理合でどういうふうに動くのかが分からない。
さいわいなことにヴィデオはある。表12本は乙藤先生と波止先生が演武をされているのがある。私はこれを繰り返し見てイメージトレーニングしてでかけたのであるが、動きが速すぎて、仕打が互いにほんとは「どこ」を打ったり切ったりしているのかがよくわからなかった。
だから稽古の時は必死。鬼木先生の理合の説明を一言も聞き漏らすわけにはゆかない。
大変でした。
はー、疲れた。
でもビール美味しかったです。
みんなもはやく古流やりましょう。