葉柳君の「帰国祝いならびにN大学就職内定祝い」をやる。
葉柳君は以前女学院でドイツ語の非常勤をして頂いていた好青年である。
次郎先生のお引き合わせで在任中から仲良し宴会仲間であった。
97年からスイスに二年留学していたのだが、そのあいだに二児の父となってしまったというなかなか仕事のすばやいところもある。
しかし私や次郎君と懇意にしているだけあって、ドイツ文学の保守本流からは隔たるところ遠く、教員公募に落ちること24回(ってちゃんとご令室が数えていたんだって)。
「ふんだ。どーせぼくの研究なんてだれも評価してくれませんよ」
と厭世的になったときの横顔がちょっとチャーミングだったりしたのであるが、捨てる神あれば拾う神あり、某国立大学からポストのオッファーがあったので、最近はちょっとご機嫌がよろしい。でも毒舌ぶりは健在。葉柳君の鬱積したスイスの悪口を聞きながらモエ・エ・シャンドンで乾杯。次郎君ご夫妻のもってきてくれたスモークサーモンを食べ散らしつつワインをごくごく飲む。そのままわいわい騒いだのだが、たくさんワインを飲んだので、あとはおぼろである。(青江三奈も死んだね、そういえば。合掌)
新任地でのご活躍をお祈りします。
(2000-07-14 00:00)