大学の非常勤講師懇談会。
朝鮮語の藤井幸之助先生、比較文化論の小林昌廣先生、表象文化論の田川とも子先生、日本語学の安田先生、それと飯田先生、野崎次郎君と私で二次会へ。
歌舞伎の話題を中心に、身体技法の伝承について、貴重なお話を小林先生から拝聴する。わいわい騒いでいるうちに12時ちかくになってしまったので、あわてて散会。
ワインとビールと紹興酒を集中的に飲んだので、起きたら暑さと二日酔いでくらくらする。
大学にたどりついたが、なまあくびばかりで授業をする気が起きない。ちょうど試験前で、きりのいいところだったので、お昼前に「はい、試験範囲はここまでだから、今日はここまで」といったら、学生たちは「きゃー、先生やさしー」と喜びの歓声をあげる。
私の授業が早く終わるのが、そんなにうれしいのか。
先生もうれしいよ。
しかし、私がふまじめな教育者であると思われては困る。
教室の私語が多くて困りますと文句をこぼす先生が多いが、私の授業はたいへんに静かである。
ふだんは「かりかり」とノートする鉛筆の音しかしない。
なぜ、そのように静かであるのか、私にはよく理由がわからない。
あまりにたくさん板書するので、それを写すのに必死で私語をしているひまがないのかもしれない。とくに最近の子は字を書くのが遅いのか、「もう、消していい?」と聞くと、全員がぶるぶると首をふる。
毎回試験をするのも理由のひとつかもしれない。
いかにさわがしい学生も「はい試験です」というと沈黙する。条件反射のようなものである。
もちろん私の講義があまりに面白いので、固唾を呑んで聞き惚れているという可能性も完全には排除できない。
(2000-07-05 00:00)