6月14日

2000-06-14 mercredi

土曜日に身体運動文化学会で口頭発表をすることになっているのだが、その原稿ができない。
書けないのではない。
書きすぎてしまったのである。
20分に発表だから、400字詰め原稿用紙で20枚見当である。
書いたのを数えたらその3倍あった。
これを三分の一まで削らないといけない。
自分の原稿を削るのは、生まれた子どもを森に捨てに行くようで悲しい。
泣きながらとりあえず半分まで削った。
もう削るところがない。
困った。

中根さんからコリン・デイヴィスの「初校」のゲラが届く。
まだ翻訳が終わっていないのに初校が出るというのがすごい。
訳したそばからメールで送ったら、それをどんどん入力してページレイアウトまで済ませてくれるのである。
脚本が書き上がっていないのに芝居の幕が上がってしまい、袖で必死に本の最後を仕上げている井上ひさし(渋谷天外だったかしら)の気持になる。
あと10頁くらい残っているのだが、学会の草稿が片づかないので、どうにもならない。
困った。

2001年度からはじまる総合文化学科の現代国際文化コースの「履修モデル」をつくる。
月曜日の何時間めには何の授業をとって・・・というのである。
「基本形」というので、まず「外国語はイタリア語をとって、英語もちゃんとやって、ちょっとアジア関係を重点的に研究して、国際関係論とか比較文化論なんかも目配りして・・・体育は太極拳」という「ややアジア指向の全方位外交型」学生さんをイメージして時間割をつくる。
もう少しマニアックな履修モデルの方が面白いのだけれど、あまり変わったものを外に出すわけにはゆかない。
「どうかね」とウッキーに見せたが、「1限と5限には授業ないほうが学生はよろこびますよ」とか「週のなかほどに休みがあるのはいいですね」とか、休み時間の設定のことばかり言って、苦心の科目設定についてはコメントしてくれなかった。

大会後はじめての下川先生のお稽古にゆく。
基本のおさらいをして、中之舞を一回通して舞っておしまい。らくちんな稽古であった。
来年の会はどうしますと先生からのご下問がある。
「内田さんのほうに心の用意があれば、舞囃子をしてもらってもよいのですけど」
「心の用意」というのは「懐具合」の雅語である。
もちろん「心の用意」はつねにある。こういうときにぱっと遣うために毎日「みどりのたぬき」を食べて節約しているからね。
というわけで、来年の大会では「猩々」の舞囃子を披くことになった。(「披く」は「ひらく」と読む。業界用語なのでよく意味は知らないのだが、「デグリーが上がる」というようなことらしい。)
ともあれ、苦節(でもないけど)五年、ついにインストゥルメンタル・バンドを従えた「ミュージカル」パフォーマンスで舞台を踏むことになった。
みなさん、来年をお楽しみに。6月第一週の日曜日です。

教務部長の松田先生から「合気道を来年から体育の正課にしたらいかがですか」というオッファーがある。
ありがたいことである。
教務委員会で私のほうからの「開講嘆願」が承認されれば、「体育の正課なんだから・・・」というエクスキューズのもとに「同情するなら道場をくれ」(© 江口主将)キャンペーンが大々的に展開できる。旧体育館を改築していただいて、一階を「武道場」にする。畳部分が半分(60畳くらい)に板の間が半分。そこで合気道と杖道をお稽古するのである。
ああ、まるで夢のようだ。(夢なんだけど)

柏木さんから訂正メールがきました。

皆さま・・・。
先日6月15日放送予定とご連絡しました「生活ほっとモーニング」ですが、あさって14日(水)朝8時35分〜に変更になりました。
10分くらいのリポートです。
残念ながらスタジオでの出演はないので東京へは行きません。
昨日何とかナレーション入れも終わりました。
皆さんが柳川へ足を運びたくなるような気持ちになってくれればいいのですが・・・。
2年目のディレクターがなんとかがんばって作ったリポートです。
よかったら見てください。
なお、今月27日(火)。福岡発「ひるどき日本列島」にも出演します。
こちらは生中継です。初めての全中中継。緊張します。
あわせてご感想をお待ちしています。
柏木由佳

みんなで見ましょう。