歯が割れた

2009-09-15 mardi

奧歯が割れた。
割れてギザギザになっているので、それが舌を擦るととっても痛い。
痛いとうまくしゃべれないし、もちろんご飯も食べられない。
しかたがないので予約より5日早めに歯科医へ行って、削ってもらう。
また仮歯をはずして、奥歯の奧の方をごりごりといじっている。
歯のすわりはよくなったけれど、いじったせいで歯茎(というか歯肉)が痛い。
ものを食べると痛い。
このあと、10 月の中旬にもう一度手術をして、歯槽骨を形成して、それから半年くらいしてから、できた骨にインプラントを扶植するのだそうである。
手術のあと一週間くらいは歯茎が腫れてしゃべれないから授業はできませんと言われる。
え、そうなんですか。
休講したり会議を休むのはぜんぜん構わないが、引き受けてしまった講演はどうしたらよろしいのか。
一週間のあいだに一度も人前でしゃべる用事がないのは12月3日までない。
カレンダーを見てびっくりである。
よくもこれだけ講演を詰め込んだものである。
これでは風邪も引けない。
まだ新学期が始まっていないけれど、すでに冬休みの来るのを指折り数えて待っている。
それまで病気にもなれないし、歯の治療もできない。
人間として間違った生き方だと思う。
ほんとに。
このブログを読んでいる方々にお願いします。
お願いだから、私にこれ以上用事を言いつけないでね。

歯科医から家に戻って、次の原稿書き。
『街場の家族論』(講談社)と『邪悪なものの鎮め方』(バジリコ)を並行して書き直してゆく。
『邪悪なもの・・・』というタイトルはその昔甲野善紀先生と名越康文先生と飯田祐子先生と冬弓舎の内浦さんとで有馬温泉に一泊して、22時間にわたってひたすら「あっち系の怖い話」だけをした企画があり(思えば私がプロデュースした唯一の出版企画であった)、それをテープ起こしして本にしようと思ったのである。
あまりに怖い上に、放送禁止用語が飛び交い、かつ関係各位のうちに激怒なさるかた続出の内容であったので、ひさしくお蔵入りしていたのである。
今度の本はタイトルだけはそれを借りているけれど、内容はいつものブログ・コンピ本である。
オリジナル『邪悪なもの・・・』は未来永劫書籍化されることはないであろう。ちょっと残念である。
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