近江路は帰りも雨だった

2008-11-29 samedi

IAMASへ。
前回は新快速で米原まで行って、大垣までの東海道線在来線に乗り換えて、大垣まで小林先生に迎えに来ていただいた。
今回もそのパターンのつもりだったが、朝空を見上げるといい感じで晴れている。
関ヶ原あたりの紅葉がきれいだろうなと思って、車で行くことにする。
カーナビでチェックすると所要時間は2時間半ほど。電車で行くよりちょっと早い。
大津あたりから小雨が降り出したが、大垣に着く頃にはその雨も上がり、きれいな虹が見えた。
途中、伊吹のPAでラーメンを食べて一服。
ひとりでドライブしていて、ひとけのないPAでラーメンずるずる食べたあと、ふだんは吸わない昼食後の一服をしていると、不思議な「解放感」がある。
このままずっと車を走らせて、北陸あたりの温泉を泊まり歩いたらさぞや気分いいだろうな・・・と思う。
旅館の窓から重い灰色の空の下の荒れた日本海をぼんやり眺めながら、どてらの襟を立てて、燗酒なんか飲むのである。
あ、楽しそう。
何もかも捨てて旅に出たいと思う人の気持ちがわかる。
でも私はカタギの勤め人なので、きちきちと定刻にIAMASに着いて、さくさくと講演を始める。
お題は「イマドキの大学生」(といってもお相手は大学院生なんだけど)
そういう話をするつもりでマクラに「ありものの使い回し」というネタを振ったら、そのまま「ブリコラージュ」の話になり、『太平洋ひとりぼっち』の話になり、武道の身体運用の話になり、時間をフライングする技術の話になり・・・最後はなんとか現代の教育では「先駆的に未来を直感する」能力開発が組織的に阻害されているというところに落とす。
後半 90 分はそのへんから始めて、小林先生とふたりでおしゃべり。
居酒屋のカウンターでぐだぐだしゃべっているのを聴いていただくような感じの対談であるが、小林先生はたいへんテンポのよい語り手=聞き手なので、気分よく話が進んで、クリエティヴであるとはどういうことかについてわいわい話しているうちに、あっというまに午後5時になる。
もう外は真っ暗である。
聴講に来た方に大垣のICまで道案内をお願いして、名神に乗って帰宅(ご案内ありがとうございました)。
帰りも近江路は小雨。
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