雀神さまに問う

2008-01-28 lundi

2008年度甲南麻雀連盟の「打ち初め」がにぎにぎしく行われた。
総長、画伯、老師、だんじりエディター&鉄火場姐御、牧師、ドクター&E田先生、ラガーマン、ホリノ社長、シャドー影浦、弱雀小僧、そして次期総長と、ほぼフルメンバーに近い会員が参集して、2008年度年間チャンピオンを目指す一年間にわたる過酷なレースの開戦が高らかに宣言されたのである。
結果についてはあまり申し上げたくない(最近こればっか)。
5戦して5敗。4位2回、3位3回。マイナス121。
これをして「歴史的敗北」という以外に呼称する術を私は知らない。
確かに私もミスは犯した。
明らかな打ち間違いを私は2回犯したことを正直に認めよう。
でも、い〜たかないけど「2回だけ」である。
あとはきわめてクールにかつロジカルに、攻めるときには攻め、退くときには退く、いつに変わらぬ自在な麻雀を打っていたのである。
南三局まで悠々トップということも二度あった。
にもかかわりませずの歴史的敗北である。
天を仰いでヨブのごとくに神意を問いたいところである。
雀神さま、あなたは私にいかなる試練を与えようとされているのでしょうか。
この仕打ちのうちに私はいかなる雀神の愛の徴を見出せばよろしいのでしょうか?
雀神さま、私はあなたを誉め称えるための会堂を私財を抛って打ち立てました。あなたのために祈りを捧げる会衆たちを呼び集めるために雨の日も嵐の日も東奔西走いたしました。そして「もっとも信仰篤きもの」として、兄弟姉妹たちを統べる「総長」の名を贈られ、その責務を粛々と果たしてきたものであります。
おお、それなのに、どうして雀神さまは東一局でかんちきくんに親の四暗刻を自摸らせたり、画伯の「立直だけ」のゴミ手に「即ツモ・裏ドラ3発」というような慈悲を添えられるのに、私には(それから私とともに会衆を久しく率いてきたわが信仰の友であるだんじりエディターにも)ついにそのようなみめぐみの徴を最後までお与えくださらなかったのでしょう。
いいえ、恨んでなどはおりません。
私とても雀神信仰の道に入ってすでに42年。
16半荘連続一位という奇跡もこの身に味わいました。
あれは人間の賢しらの及ぶことではございません。
私が雀神さまに嘉されたものであるという深い信仰を得たのはそのときのことでございます。
そして、それはまた私が静に牌を置いて、学究の道に進む決意をしたときでもありました。
あれから幾星霜。
私に奇跡をお示しになることによって私を四半世紀にわたり麻雀から遠ざけられた神は、今またこの奇跡を通じて私に「残る余生を雀道一途に邁進せよ」というメッセージを送られたのでしょうか?
そうです。きっとそうに違いありません。
おお、雀神さま。
私はみことばをたしかに聴き取りました。
残る人生を麻雀に賭けることを会衆たちを前にここに誓約いたします。
それはおそらく「歴史的敗北」をひたすら繰り返すような試練の日々になることでありましょう。
けれども、私はその試練のうちに雀神さま、あなたの深い愛を見出すでありましょう。
ではご唱和願います。
麻雀において「人はいかに勝つかではなく、いかに負けるか」を通じてその信仰を証しする。
雀力が諸君とともにあらんことを。
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