今年もノーベル賞の季節が近づいてきた。
12日前後に発表があるらしい。
村上春樹氏はブックメイカーによると今年は文学賞の「第六位」につけているそうである(何でも賭けにしてしまうのだ)。
というわけで、去年と同じ新聞社から「予定原稿」を受注する。
「奉祝! 村上春樹氏ノーベル文学賞受賞」である。
去年書いた予定原稿は結局使われぬままに『村上春樹にご用心』の冒頭を飾ることになった。
「ありものの使い回しでいいですか?」と訊いたら、別にいいすよというご返答をいただいた。
感じの良い新聞社である。
朝日新聞ではこうはゆかない(だいたい私のところに頼みに来ないし)。
もちろん、「ありものの使い回しでいいですか?」というのは私のいやがらせであって(私はそれができる機会があればとっさに「いやがらせ」を口にしてしまう人間なのである。サガなのでなかなか治らない)、ちゃんと新作(自著の宣伝も入れ込んだのを)を書き下ろすつもりであるから心配ご無用である。
「サガ」と言えば、昔見たテレビドラマの中で「出身どこ?」「佐賀」というやりとりのあとに、その二人が相手を指さしあって「うぉううぉ!」と歌い出すというのがあった。
いまどきに若い人には意味不明であろうが、セラマサノリというひとがその頃「性」という歌をヒットさせていたのである。
あれはよいギャグであった。
そういえば、私の娘のるんちゃんのともだちにナイスちゃんという子がいて、二人がはじめてあったときに、「この子、ナイスちゃん。こっちはるんちゃんね」と紹介されて、二人で「やっほう」と挨拶を交わしたのだが、二人ともそれをあだ名だと思っていて、仲良くなってずいぶん経ってから「ところで本名なんていうの?」とお互いに訊ねたことがあるそうである。
どこが「そういえば」で前段と繋がるのかわかりにくい話であるが、「二人が相手を指さして」というところが何となくイメージ的に「そういえば」なのである。
さて、朝のコーヒーも飲んだし、バッハを聴きながらアイロンでもかけるか。
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(2007-10-04 10:12)