合気道合宿無事終了

2004-03-28 dimanche

合気道の合宿が終わって三日ぶりに芦屋に戻る。
合気道の合宿のあいだは、誰も新聞も読まないしテレビも見ない。世俗的な話題に論及されないというのではなく、そもそも合宿のあいだは「知的な会話」というものが交わされないのである。
もちろん長時間の稽古によって全員の脳が酸欠のために多少機能不全をきたしていることは否めないが、話題が限定的なのは全員が顔を合わせる機会が道場か食堂だけであることによる。
道場ではウチダひとりが指示を発し、注意を告げ、要諦を説き、極意を伝授しているわけで、私がパロールを独占しており、余人がこれに容喙することはもとよりあってはならない。
「せんせー、きこえませーん」とか「んなことできるわけないじゃんよ」というような私語を聞きとがめられたものはただちに袈裟斬りに斬り捨てられて、カンナベ高原の養豚場の餌にされてしまうのである。
食堂では酸欠の脳に湯上がりのビールなどが加わっているために多幸症的な痙攣的哄笑が座を圧しており、この騒音の中で三センテンス以上の文を聞き届けさせることは不可能に近い。
それ以外の時間はみなさん風呂に入っているか、歯を磨いているか、寝ているかのいずれかである。
というわけで、たいへんに幸福な原生動物的退行の三日間をすごして帰ってきたのである。
また世俗の活動に戻らなければならないと思うと悲しい。
今回の合宿では昇段級審査と幹部交代があったのでこの場を借りてご報告しておきたい。

参段:北川真優美・楠佳織・内古閑佳奈・溝口良子
二段:飯田祐子・瀬戸久美子
初段:石田大樹
1級:佐藤友亮
2級:岩本督徳・白川カヨ・二木佐知子・森千花・中瀬志保・前川さち
4級:谷口武史
5級:嶋津清香・鵜野ひろ子

みなさんおめでとう。
おいちゃん・くー・かなぴょんは二段取得後3年での昇段、これは合気道会の最短記録。三段は本会での最高段位である。全員の範となるようにみなさんの今後ますます精進を期す。(ヤベッチもはやくミネソタから帰ってこいよー)
石田さんは「芦屋派」からの最初の入段者である。合気道会「芦屋派男子部」の充実まことによろこばしい限りである。
スーパー一年生は全員揃って二級。これまた昇級の本学最短記録。来春の合宿での初段めざして一年間合気道部の中核としてがんばって頂きたい。
鵜野先生は英文学科長の激務のあいまを縫って熱心にお稽古を続けられ、今回晴れてウチダゼミ新入生の嶋津さんともども「ザ・ハカマーズ」入りを果たした。おめでとうございます。
2004年度の合気道部幹部は

主将:森川直
副将(会計):嶋津清香
副将(部長):白川カヨ

のみなさんにお願いすることに決定した。1年間がんばってくださいね。
宴会では例年の通り「追いコン」が行われ、恒例の「涙と笑いのミュージカル」で全員泣き笑い。
卒業生8名のうち、合宿に参加したのは岸田汐・大西美穂子・木葉裕香の三人だけといささか寂しい追いコンであったが、「合気道部に引退はない」ので、卒業後もお稽古に来るのだよ。
行事てんこもりの春合宿も、「うさ餅」集団購入行動・「黒豆ソフト」集団嗜食行動・「いけのや」メニュー点検活動をふくめて無事終了した。
最後に全行事をすみからすみまで監督統括してくれた第12代主将・ウッキーの大活躍にこの場を借りて心からお礼を申し上げる。ウッキーほんとにありがとね。
--------