4月14日

2000-04-14 vendredi

というわけで「半ドン」の木曜はマクドで「チキンカツバーガー」と「てりやきマックバーガー」を食べ(どこが「お洒落なレストラン」なんだ)、本屋にも寄らず、家に帰ってお洗濯ものを干してから、木村敏の『人と人の間』を読みつつ昼寝をする。
こ、これはおもしろい。
こういう日本人論を読むといつも思うことは、私はつくづく日本人だ、ということである。ほんとに「典型的な日本人タイプ」というものがあるとすれば、それは私です。
ときどき、「ほらおれって日本人ばなれしてるじゃん、義理とか人情とかべたべたしたの好きじゃないし、ビジネスライクっていうの? なんでもぴしっと決めて行くのがおれのやり方なのよ、グローバル・リテラシーがわかってるっていうの?」というような頭がくらくらしそうなことをいうやつがいるけれど、私はだんぜんそういうのではないね。
かつて山本先生が私を評してただ一言「内田君の本質はナニワブシです」と断定したことがあるそうだが、それは正しい。
私は「甘えんぼう」であり、意見の対立点ではなく、合意点をさぐるのが好きで、原則を貫かずに、その場の勢いで「ま、いじゃないの、それで」ところころ言うことを変え、義理堅いけれどそれは自分が義理を通せば相手もきっと義理を返してくれるだろうと勝手に思いこんでいるだけで、だからな簡単にひとを不義理なやつだと恨んだり、おいらの気持ちがなぜわからんのだとひがんで泣いたりする。
それにつけても木村敏の「間柄」論を読んでいるうちにふと気付いたのだけれど、コギトを否定し、他者に曝露されている自己の「やましさ」を基底にして主体を構築する「日本人」のありかたって・・・これって、もしかして、お師匠さまの・・・・・(つづく)