13 sept

1999-09-13 lundi

バリハイ・メイ・コール・ユー エニ・ナイト・エニ・デイ
おっとうっかり、高一のときの合唱祭のときに歌わせられた『バリハイ』がでてきてしまったよ。あのときに指揮者の小柳君に「内田君、come to me をカムチューミーと発音するのは止めてね」と注意されて満座の冷笑を浴びたことを私は一生忘れないよ小柳君。
バリといえば『南太平洋』と『バリ島珍道中』とマーガレット・ミードと中島らもしか思いつかない私は平均的な日本のおじさんであるが、その平均的日本のおじさんにとってこの世の「極楽」とはバリ島であることをいま私は高らかに宣言させていただきましょう。
空はあくまで青く、海はあくまで青く、バナナ・マルガリータは甘く冷たく、ウォークマンから聞こえてくるビーチボーイズの All summer long は悲しいほど脳天気。潮風になぶられながら、常夏の太陽を浴びつつ私がそこで何をしているかというと、もちろん「私のいちばん好きなこと」。
説教である。
学生をつれてのゼミ旅行の最大の快楽はこれです。
私は教師になるくらいであるから、何が好きと言ってこの世に説教ほど好きなものはない。まえにちんとすわって上目遣いに教師の顔色を窺う学生を一寸刻み五分試し猫がネズミをなぶるように、煙管を長火鉢にコツンと当てて、「なんだね、おまえさんて人は、え、人の道ってえものをどう考えているかってことだね。あたしが言いたいのは」なんて長い間をとりながらやっていると背筋に快感が・・・
まあ、それをバリ島のビーチでやるわけです。連れはご同輩の飯田先生と柏木妹さまを除けばみな私の「弟子筋」だ。説教ネタは山ほどある。るんるん。
というわけで、三日間思う存分学生ともと学生「を」遊んできました。
みな最後の日には「帰りたくないよー」と泣いておりました。そうかそうか、そんなに説教が楽しかったのか。よしよし、また連れてってあげるからね。