お盆な一日

2009-08-15 samedi

早朝から『日本辺境論』の原稿書き。
だいたい目鼻がついた。
今朝は新渡戸稲造の「武士道」と親鸞の「飛び込み」について書く。
これでなんとか8月末の締め切りには間に合いそうである。
これが今年最初の本になる。出版されるのは11月くらい。
最初は「観光立国」論のような軽い本を構想していたのだが、書いているうちについつい真面目になってしまった(そういう性格なの)。
これからは「先駆的確信」(どうしていいか知らないときに、どうしていいか「わかる」のはどうしてか)についてハイデガーとヘーゲルを引用して論ずる予定。
そんな新書買う人いるかな・・・
昼前にいったん筆を置いて、茶屋町アプローズのソニー・ピクチャーズへ。
『サブウェイ123 激突』の試写会。「うほほい」の仕事である。
お盆なので、街はがらがら、試写室もがらがら。
汗くさく、埃くさい「オヤジ映画」でした。
もう希望もない、誇りも失いつつある、体力も限界・・・というオヤジたちが、なけなしの気力を振り絞って、残高勝負。
これが「アメリカの実感」なのでしょう。

炎天下をまた阪急に乗って帰宅。30分昼寝してから、夕方から下川先生のお稽古へ。
口腔中に異物があるので、謡はむずかしいが、舞の稽古は別に問題ない。
『野守』の舞囃子が一通り片付き、『玄象』の謡をお稽古する。
口を開かず、顎を引いて、謡ってみる。
仮歯のせいで「サ行」の音が出にくいが、それ以外はまあまあ。
でも、少し早く話そうとすると、右の奥歯で舌を噛んでしまう。
口腔内のシステム調整にはもう少し時間がかかりそうである。
帰宅して、シャワーを浴びてから、冷奴、さんまの刺身、ローストビーフを食す。
あまり噛まずに「ごっくん」できるものだけ。
『崖の上のポニョ』のDVDが届いたので、ワイン片手に見る。
それなりに「お盆」な一日でした。
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