合気道秋合宿

2007-09-25 mardi

恒例の合気道秋の合宿で、22日から24日まで名色高原にこもっていた。
今回は総勢47名で過去最大規模。
フランスからはるばるブルーノくんも参加したのである。
前夜に富山から車を飛ばして来たカサイくんと東京から新幹線を乗り継いで住吉までたどり着いたブルーノくんとたまたま居合わせたIT秘書のイワモトくんとでシャンペンを開けてプチ宴会。
22日8時半に御影駅前を出発。
六甲山のとっつきで早くも渋滞に巻き込まれて前途に不安を覚えるが、予定通りに赤松でコロッケを食べ、朝来で黒豆ソフトを食べる。
ところが「池のや」が団体客に占拠されていて入れない。
過去10年近く食べ続けた「池のや」のうどんが食べられないというのは、ルーティン好きのウチダにとってはつらいことである。
私がルーティンが好きなのは、毎度申し上げている通り、毎年同じときに同じことを繰り返していると、ものごとの経年変化がはっきり感知できるからである。
池のやで「味噌煮込みうどん」を注文する人がいると、その瞬間にそこにはいない「ごんちゃん」のことや、「おいちゃん」のことが脳裏に浮かび、朝来PAで鉢植えを見ると「けんちゃん」のことを思い出すのである。
「そこにいない人のことを定期的に思い出して、その人について語る」というのは共同体にとってとてもたいせつなことである。
やむなくもう少し北上して、イタリアンレストランをみつけて、そこを急襲する(けたたましく笑い続ける24人の団体であるから、「急襲」という語がふさわしいであろう)。
おそらく来年以降はこのイタリアンレストランで「サラダバー」を食べ続け、「そういえばトーザワくんはここで麻婆拉麺のようなペスカトーレを食べていたね(彼はいまどこにいるんだろう・・・)」というような話をしているのであろう(どこにも行っていないで、そのときも静かにパスタを啜っているかも知れないが)。
現地で電車組と合流。たいへんな人数になる。
三宅先生から清涼飲料が4ダース届いている。
ただちに全員で岡本方面を向いて合掌し、「三宅先生、ごちそうさまです!」と唱和する。
初日は例によって午後10時まで自主稽古があり、そのあとブルーノくんのもってきたアルボワのワインとぜんちゃんの焼酎で静かにプチ宴会。
二日目は昇段級審査。
学生の審査はサキちゃんだけで、あとはみんな甲南合気会の方々である。
5級受験が5名。男子のヤマダくん以外の4名の女子が「ザ・ハカマーズ」入りを果たす。
サキちゃん、トーザワくん、ヒロスエ、タカトリくんが1級。ということは来春の合宿で初段審査だ。
初段審査はキヨエさん。
仲間たちがめでたいイベントに参加しようと、わらわらと受けに出てくる。
みんなの拍手を浴びてめでたく栄光の「ザ・ブラックベルツ」のメンバーとなった。
飯田先生とセトッチも「わらわら軍団」をちぎっては投げ、ちぎっては投げ。みごとな演武で三段。
みなさん、おめでとう。
これで本会は、松田先生が四段。三段はかなぴょん、やべっち、くー、おいちゃん、ミゾグチさん、えぐっち、うっきーに今回あらたに飯田先生、セトッチが加わった(Pちゃんは三段審査は終わっているのだが、まだ免状が届かない)。
まことに重厚な布陣である。
稽古のあとはBBQ。
審査が終わってほっとして、みんなはじけ気味である。
がんがんビールを飲み、花火を打ち上げ、ワインをのみ、焼酎をのみ、ブルーノくんにプレゼントの贈呈があり、私は6日ほど早い誕生日プレゼントを頂く。
みなさんありがとう。
最後は「誰がいちばんマッサージがうまいか大会」が始まり、次々と「腕自慢」のもみ手に翻弄され、私はそのまま至福の居眠り。
24日のお昼で稽古を打ち上げて、お風呂に入り、ご飯を食べて、解散。
いつものことではあるけれど、三日間起居を共にし、同じ釜の飯を食べ、並んで歯を磨いていると、ある種の一体感で結ばれる。
最後の日の稽古を見ていると、みんなの動きが深く滑らかなコミュニケーションを達成しているのがわかる。
今回も酒のラベル以外の活字を一文字も見ることなく3日間が終わった。
ブルーノくんが帰り道にみんなを指して「合気道のきょうだいたち」といっていたけれど、まことに実感のこもった言葉だと思ったのである。
さよなら兄弟姉妹たち。
また土曜日に芦屋で会いましょう。
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